東京医科大が2011年ごろから今年に至るまで女子受験者の得点を水面下で一律に減点し、
合格者数を抑えていたという差別問題が炎上しています。
女性差別は古い問題のように感じますが、いまだにあることに対して
これを必要悪だとする理由が報道されています。
この理由は正当といえるのでしょうか?
見て行きましょう。
東京医科大の女子受験生差別問題が炎上!理由は正当?
これは2010年の医学科の一般入試で女子の合格者数が全体の38%に達し
大学側が危機感を抱いたことから始まったと言われています。
学関係者は「いわば必要悪。暗黙の了解だった」と正当化しています。
必要悪との理由は、以下です。
女性医師が結婚や出産で離職すれば、系列病院の医師が不足する恐れがあるまた、
緊急の手術が多く勤務体系が不規則な外科では、特に女性医師は敬遠されがちだという理由だそうです。
この問題が東京医科大だけに限ったことなのか?全国の医学部の入学志願者に対する入学者の割合は17年、
男子6・6%、女子5・9%で、女子の割合が同じ科上回っている理学部や工学部の割合と大きく異なっていることから、
他大学でも操作が行われていると指摘する声もあります。
一方、女子を優遇することを公表して話題になった大学があります。
2016年に 「女子に対し、全学部において、一定の点数を加算して判定します」と男女共学の私立大、
大阪電気通信大学の公募推薦入試に設けられたこんな優遇制度が話題を集めたことがありました。
この場合は公表している、少数者を優遇して増やすということから、
一部には「女尊男卑」の批判があったものの大きな問題にはなりませんでした。
また、男女共学の私立中高一貫校などでは、入学試験の点数のままだと、女性が圧倒的に多くなり、
経験上入学後の学力の伸びは男子の方が大きいので(経営上上位大学合格者数が重要)、
女子の割合を減らしているという話も聞きました。
まず2018年度の入試結果を見てみましょう。
2018年度の入試結果
受験時に39%あった女子の割合が、18%と半分以下に減っています。
特に二次試験で大幅に減っており、一見面接などで結果を操作がしやすいということが反映されているのではとも見られます。
但し、他の報道では、一次試験で、一律に女子の点数を減点し、年によっては、それが10%にも及んだとのことです。
次に東京医科大の2016年からの3年間のデータを見てみましょう。
3年間の入試結果の比較
注目すべきは、女子の合格者の割合が、昨年2017年に37%と、2010年並みの多さとなった点です。
それゆえ、特に今年の女子の合格者の割合を絞ったのではと疑われます。
こういう操作をすること自体問題ですが、毎年その時その時の事情で基準を
ころころ変えているとすると、女子受験生はたまったものではありません。
女子受験生差別を必要とした理由はこのような方法でしか、解決できないのでしょうか?
現在政府自身がさまざまな施策を行って女子の活躍の場を広げようとしていますが、これに逆行するものです。
他の職業分野や企業では、女性が結婚や出産で離職しないで働き続けることができるように、困難な中で努力しているところです。
女性の体力等が必要な外科に向いていないなら、他の科で女性が増えすぎると困るということがないなら、
外科の特別枠を作ってそこでやれる自信のある人を採用するなどやりかたはいくつもあるように思えます。
この問題へのネットの反応を見てみましょう(ヤフコメには1500件以上のコメントが集まっています)。
女子受験生差別へのネットの反応
いくら私立でもひどい
内部で反発を感じた人はいなかったのか?
それを知っていたら受験しなかった女性もいるだろうに。
狭き門を抜けた女医の方が優秀ってことだ。
前向きにとらえるなら、それでも受かった東京医大の女性は優秀ですね。
予約入学も酷いけど、それより悪質。
頑張って勉強して、それでも何年も浪人する子がいるのに性別だけで減点されるなんて最低すぎてびっくりします。
可哀そうに。
他の大学でもこんなことがあるかもしれないと思うとゾッとする
他の学年も、女子は同じく2割弱。
私大の医者ですが
どーりで女子はよくできるはずだ(̥ ̥এ́ ̼ এ̥̀)̥̥
出典:ヤフコメ
酷すぎる、先の不正入学よりひどいという意見もかなりあります。
まとめ
東京医科大の女子受験生差別問題が炎上している状況と、
この問題を必要悪とすることが正当なのかを見てきました。
今回の件を必要悪だとして、水面下で姑息な手段で調整しようとすることが、
本来公平であるべき入試を、都合によりどうにでも変えることができるという意識を生んだ土壌ではないでしょうか?
文部省の汚職問題にもつながる大学全体にはびこる間違った意識の根っこなのでは思えます。
この記事へのコメントはありません。