安倍首相が北方領土問題を色丹島と歯舞群島の2島返還という形で決着させようとしているとニュースで取り上げられています。
そのニュースを聞いて、
「そもそも北方領土問題って聞いたことあるけど内容はよくわからない、2島返還ってなに?はんぶんこ?」
とわからないことだらけなのは私だけでしょうか。
2島返還は良いことなのか悪いことなのか。自分にも影響があるのか、
ヨーロッパの領土問題の解決例を見ながら考えてみました。
目次
2島返還で解決?でも北方領土問題そもそもどんな問題?
【安倍政権「2島決着案」を検討】https://t.co/jU6AZ9MIa3
安倍首相は北方領土問題に関し、北方四島のうち色丹島と歯舞群島の引き渡しを確約できれば、平和条約を締結する方向で検討に入った。首相は22日、プーチン大統領との首脳会談に臨む。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2019年1月20日
安部首相は2島返還で解決、という方向でロシアと交渉する、と報道がありました。
返還させるといっている2島とは歯舞群島と色丹島のことです。
領土問題の言葉の意味としては以下の通りです。
「ある地域が、特にある陸地である領土がどの国の領域に属するかをめぐって国家間での争いがおこること」
とあります。
そして今、話題になっている北方領土問題は、現在ロシア連邦が実行支配している、
「歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島」の4島に対して、日本が返還を求めてほしいと交渉をしている問題です。
つまり、日本とロシアの両国が、
「この4島は自国のもの」
と主張していて、ロシアは空港を開港したり軍事訓練をしたりと強制的に占領している。
日本はその4島を返してほしい、と長年に渡り交渉をつづけている。
ということです。
4島ではなく2島返還で交渉を成立させよう、ということ?それは妥当なの?
ここまで4島返還を求めてきた日本ですが、今回安倍首相は色丹島と歯舞群島の2島返還という条件で決着しようとしているようです。
ずっと話していても埒があかないから、間を取って、”はんぶんこ”にしようということでしょうか。
一見、平等な条件、と見えますが、よく見てみると、
返還を求める2島は面積の割合にすると、
4島のうち10%分の面積にも満たない小さなものです。
ちなみに各島の面積は以下のとおり。歯舞群島と色丹島は小さいですね。
歯舞群島 95 ㎢
色丹島 251 ㎢
国後島 1,490 ㎢
択捉島 3,168 ㎢
でも、その2島が返還されれば、美味しい海の幸を採るエリアが広がり、収穫量は増え、少し経済的にも貢献でき、
高級食材のカニやウニが少しお安く食べられるようになるかもしれません。
また、”問題”がひとつ決着することで、ロシアとの友好関係もよくなるでしょう。
領土問題、解決した例はあるの?
北方領土は極東ですが、クレムリンはモスクワでヨーロッパなので、
ヨーロッパの例を見てみました。
ロッコール島
写真だけみると、海に突き出た岩に見えます。
位置はイギリスとアイルランド、アイスランド、デンマーク(フェロー諸島)の真ん中ぐらい。
微妙な位置ですね。
イギリスはロッコール島を起点とした排他的経済水域(EEZ)を設定しようとしましたが、
上記3国の反対にあって、EEZの主張を放棄しました。
ここにEEZを設定すればイギリスは豊な海洋資源を得ることができたようです。
オーランド諸島
バルト海にある島で、スウェーデンとフィンランドの丁度真ん中ぐらい。これも微妙な位置です。
住民のほとんどはスウェーデン系で、公用語もスウェーデン語ですが、フィンランドの自治領です。
国際連盟の事務次官であった新渡戸稲造が中心となって、帰属はフィンランド、でも自治権を確約する、
という条件で決着がつきました。
スウェーデン系が多いのにフィンランドってすごいですね。
歯舞諸島には警備隊しかいないようですが、色丹島にはロシア人が住んでいます。
ちょっと状況が似ていますね。
妥協しないと無理そう
この2例をみても、
どちらかの意見が一方的に通る、ということは過去の事例でみると難しそうです。
4島のうち2島、とうのもしょうがないとは思いますが、面積が小さすぎ、、、とも感じますね。
北方領土問題、2島返還についてネットの反応のまとめ
出典:Yahooニュース(https://news.yahoo.co.jp/pickup/6310868)
まとめ
ヨーロッパの事例を調べてみると、
解決例はあるが、妥協が必要。
ということでした。
ただ2島の面積が小さい、妥協しすぎでは?という気もします。
ネットの反応も賛否両方ありますね。
今後の交渉の行方を見守りたいと思います。
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