「万引き家族」でカンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドールを受賞した是枝裕和監督が
林文科相からの祝意辞退を表明したことが話題を呼んでいます。
ヴェネツィア国際映画祭の最高賞「金獅子賞」を受賞した北野監督の場合はどうだったのでしょう。
カンヌ映画祭受賞の是枝監督の祝意辞退を北野監督と比べる
北野武監督はカンヌ国際映画祭では賞とは縁がなかったものの、1997年に「HANA-BI」で、
ヴェネツィア国際映画祭の最高賞「金獅子賞」を受賞しています。
当時は橋本龍太郎内閣の時代でしたが、この受賞について、政府や文部省が何らかの祝意を表したかといった情報は調べても出てきません。
北野武監督自身も、1986年のフライデー襲撃事件、1994年のバイク事故など、1989年に映画監督デビューしたものの、
日本ではほとんど映画監督として評価されていないもっとも落ち込んだ時期だったと述べています。
より広く、政府からの表彰という意味で、考えてみますと、今年4月春の叙勲受章者として、
北野武さんに旭日小綬章が贈られたことが話題になりました。
この時は、ネットで様々な反応がありました。
北野監督への旭日小綬章へのネットの反応
今回の勲章はオークションにかけても問題ないでしょ。
「オレ、(フライデー事件で)前科モンだから
日本の勲章は貰えねー。」と言ってた記憶がある。
もう、そんなことよくなったのかな??
詐欺師だな
ガッカリだ
『芸人ビートたけし』は過去の人になってしまった。
彼にとって、それは本当に幸せなのだろうか?
71歳(漫才師/映画監督/俳優)
出典:Yahoo,Twitter
毒舌で鳴らしていただけに、かなり批判的なコメントが多いようです。
これまで、辞退していたのが、今回受賞したとすれば、北野監督(71)も歳を取ったせいだとえるかもしれません。
是枝監督の祝意辞退についてのネットの意見を見てみましょう。
是枝監督の祝意辞退へのネットの評価
是枝裕和監督の文科相からの祝意辞退の言葉は素晴らしいと思う。あらゆる政治権力から距離を置くというのは本当は大変難しいが簡明な言葉で自らの決意と思いを語ったのはよかった。
— 二宮力 (@tutomu311) 2018年6月9日
カンヌ映画祭で「万引き家族」が最高賞を受賞した是枝裕和監督、林文科相からの祝意辞退表明
映画がかつて「国益」「国策」と一体化し大きな不幸を招いた過去の反省に立ち、公権力とは潔く距離を保ちたい、と
いやむしろ林文科相の「文科省に招いて祝意を伝える」という傲慢さにカチンときたのでは?
— 大沢愛 (@ai_oosawa) 2018年6月8日
是枝監督は筋を通した!
安倍が
ICAN核兵器廃絶国際キャンペーンに
祝意を示さないから、
国会で
「好きな人だけお祝いをするのはいかがなものか」と追求されて
文科省林は重い腰を上げた。国策と一体化した歴史を反省し
権力と距離を保つのが正しい振る舞いと
拒否。https://t.co/2K4FUGB4Dc— 桐谷育雄 (@kiriyaikuo) 2018年6月8日
権力からの「祝意」辞退ってさ、是枝監督も、なかなか硬骨だよね
映画作れるなら、どんな金でも活用するっていう人間も多いんだけどね— ishigeyoshii (@yoshiichan1234) 2018年6月8日
『万引き家族』は文化庁の助成金を受けて作った映画です。
こういう人が日本では許されてしまうらしいのですが、
私は許したくありません。是枝監督「公権力とは潔く距離保つ」 カンヌ最高賞、文科相の祝意辞退:朝日新聞デジタル https://t.co/BOCPFWqppt
— Sudo_Chiaki (@Sudo_Chiaki) 2018年6月8日
是枝監督の祝意辞退知って、やっぱりこの人は信用にたる人なんだなーと思った。ワンダフルライフ見たときから印象変わらない
— GCGC (@kohtastic) 2018年6月9日
是枝監督の祝意辞退気骨があるなあ。#是枝裕和監督 #万引き家族
— ほのめかしという犯罪について (@s_tateo) 2018年6月8日
文化庁から助成金をしっかり受け取り、芸術選奨文部科学大臣賞をしっかり受賞してる人が発する言葉ではなかろう。・・・ 是枝監督、文科相の祝意を辞退 「公権力とは距離保つ」(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース https://t.co/Kjmb0jDwmJ @YahooNewsTopics
— へびたん (`・ω・´) (@hebi_tan) 2018年6月9日
どんなに優れた政権であっても常に監視、批判することが必要。怠ればいずれ「腐っていく」可能性がある。だからこそ、公権力と距離を置くことは重要。既に腐っている政権に至っては言わずもがな
是枝監督、文科相の祝意辞退「公権力とは距離保ちたい」:朝日新聞デジタル https://t.co/x3HLn2PrMU
— うりぼう (@ynaka7738) 2018年6月8日
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評価する声が多いようですが、まったく政府の世話にならなかったわけではないじゃないかとの批判的な意見もあります。
しかし、映画の内容を見れば、日本の底辺の現状に批判的であることは確かでしょうが、
それが芸術として昇華されたものになっているからこそ賞が与えられたのだと思います。
まとめ
以前の北野監督ならいざしらず、現在の北野監督は今回の是枝監督の対応と大きな差があります。
また、政府も日本の映画文化を海外にもという戦略があるなら、大きな度量をもって、
受賞直後にお祝いの言葉を贈っていれば済んだことで、このような騒ぎにもならなかったのではと思います。
かえって、是枝監督自身も望まなかった形で、監督の気骨にスポットライトを浴びせてしまったのではないのでしょうか。
最近このような芸術家がいなかっただけに、すっきりしたとの感想が多かったのだと思います。
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