セリーナのゲームペナルティとは?なぜ起きたのか?
大坂なおみ選手がグランドスラム日本人初優勝の快挙を成し遂げました。
意外とサクってやってしまうのでは、、、と思っていたら本当に達成してしまい、錦織選手を長年応援している身としては
複雑な気持ちでありますが、素直に嬉しい気持ちももちろんあります。
決勝のセリーナvs大坂なおみで気になった「ゲームペナルティ」について解説していきます。
目次
ゲームペナルティとは?テニスでなぜそれが起こる?
私も7年くらいテニス見ていますけれど観戦中にゲームペナルティを見るのは初めてです。
ラケット破壊で警告、というのはよく見ますが、警告3つでなる「ゲームペナルティ」は初めて見ました。
テニスもスポーツですから、きちんと選手が守るべきルールはもちろん
審判や相手選手との適切な関係が求められます。
それは、「コード・オブ・コンダクト」という通称「コード」という名で守るべき規則が規定されています。
これに違反することを「コードバイオレーション」と言います。
この規則に沿ってやるわけですが、規則にある違反を受けると回数に応じて以下のようになります。
1度目の違反→警告
2度目の違反→1ポイント失う
3度目の違反→ゲームペナルティ ゲームそのものを失う
4度目の違反→失格
このような形となります。
今回セリーナ選手は、ネットでもあげられていますように以下のように違反を繰り返してしまいました。
これは2セット目のことです。
女子テニスは、2セット選手で、1セットとるには6ゲームとる必要があります。
今回のスコアは、6-2 6-4で勝利したわけですが、
そのうち後半の1ゲームはセリーナの違反の繰り返しによるものであります。
まさに泣きっ面に蜂で、セリーナとしては審判の嫌がらせに感じてしまったのでしょうか。
かなり試合中は興奮しているので、神経質になってしまって怒りが抑えられなかったようです。
今日のセリーナ
コーチが露骨なジェスチャー
↓
審判がコーチングと判断してペナルティ
↓
セレナがブチギレ
↓
ブレイクバックされてラケット破壊し二つめのペナルティ
↓
審判に英語スラングのYou are a liarと言い放つ
↓
ゲームペナルティ
↓
更にブチギレて謝罪を要求し予備審判を呼び出す— OVERDOPE (@overdope_reb) September 8, 2018
またよくある違反についても紹介していきます。
・ラケット破壊
>トップ選手にはよくある
>ジョコビッチやワウリンカ、錦織選手もあります。女子でもトップ選手を中心によくあります。
・相手選手への暴言
>キリオスが多いですね!ワウリンカのスキャンダルを臭わすことを試合中に2,3年前に本人に言ってニュースになったのが印象的。悪童キリオスは事例がすごく多いです。
・審判への暴言
>これが今回ですが、これもよくみます。有名なのはトリイツキ。youtubeにあります。誤審に対してはキレやすい選手は凄いです…。
・ゲーム遅延
>ゲームに遅れたり、休憩時間を多くとったり。先日錦織選手が休憩時間いっぱい休んだらブーイング浴びてました。
>また、フォニーニ選手vs錦織選手の時にフォニーニに一昨年ありました。
・ボールや器具にあたる
>去年か一昨年のGSで、ジョコビッチがイラっとして軽くラケットを投げたらもう少しでボールボーイに当たるところだった。もしあたったらGS途中で終わっていて優勝はなかった
・コーチング
>テニスにおいては試合中にコーチのアドバイスを受けてはいけないことになっているのです。今回のセリーナはこれです。
今まで私も見たことなかったです。が、今回セリーナ側が抗議しているように、どのコーチもそれらしきことをしているのは事実のような…。
・卑猥な言葉やしぐさ
>キリオスがワウリンカに言って話題になりました。
・その他スポーツマンシップに反する行為
過去にゲームペナルティを受けた選手は?
私が7年観戦したもので1,2回のペナルティはよく見ましたが、ゲームペナルティは記憶にありません(あっても気づかなかっただけかもしれませんが)
そこで検索しまくったのですが、実はあの松岡修造選手が1995年受けていました。
しかし松岡修造選手は悪いことをしたわけではないんですね。これはwikipediaにも載っているんですが
怪我による痙攣(けいれん)でコート上に倒れこんだんです。
当時、痙攣はメディカルタイムアウトの対象となっておらず、苦しんでいる松岡選手に誰も触れることが出来ない状態。
25秒毎に遅延行為を受け続けてゲームペナルティになってしまったのです!
これは仕方ないペナルティですね。今回のセリーナとは全く違う質のものです。
これをきっかけとして、メディカルタイムアウトの取得要件が見直されて痙攣も認められるようになったのです。
ディミトロフvsシュワルツマン 2016年4月
実はディミトロフもキレやすくて危険人物です。
他の選手のラケット破壊は多少理性がある中でやっているかな、という感じはするのですが
ディミトロフはもう完全にキレて全力でぶち壊しているのが分かります。
この試合でディミトロフは3本のラケット破壊でゲームペナルティを受けました。
3本以上やるのは本当に理性が外れているのかもしれません…。
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*この画像はティエム戦です。
ラケット破壊はよく見られるが巨額が動いている
テニスのラケット破壊は当たり前のようにされていますが、
選手たちは2回くらいにとどめるようにしています。
しかし、だからいいというわけではなくあの行為はスポンサーを穢す行為なわけですから「違約金」を払うこともあるのです。
これは個々の選手とスポンサーとの契約によあるものですので、いくらと決まっているわけではありませんが
噂では錦織選手は規約で十数%の違約金契約があったので、過去に数千万円を払ったことがある、とされています。
それだけでなく、あまりにもコードバイオレーションがひどい選手は、罰金が当たり前にありますね。
キリオス選手はよく聞きます。
無気力プレーで170万円の罰金等、100万レベルの罰金はよく報道されています。
ネットの反応
出典:twitter
まとめ
今回、大坂選手が最後に謝ったのは違うなと思ってしまいました。
実力で勝ったと言えるでしょう。
主審も極悪な人ではなかったのは表情を見ていれば分かるもので、最初のペナルティに賛否があるのはしょうがないですが
冷静になれなかったセリーナがやはり女王らしくなかったのでしょう。
多分、実際に本当にコーチのそれにもセリーナが気づいてなかったくらい、びっくりしてパニックになったのでしょう。
思い出したのは、大谷翔平選手が、満塁の場面で、完全なボールをストライクとジャッジされ、抗議後屈伸して何秒か沈黙して
ベンチに戻っていったことです。
ただ、ラケット破壊が多いテニスは、本当に私たちが思う以上に精神的に追い込まれるものであります。
孤独だからです。
他のスポーツのようにコーチのアドバイス等もないし、ただただ一人で耐えるのです。
運動量は見ての通り半端ないですからね。
どちらにせよ大坂選手は実力として完全優勝を果たしたわけです。
これに関しては心からおめでとうを言いたいところであります。
ダイジェストが公開されました。
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